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【ニュース】連載コラム第4回-柴橋英二さん「既存金融機関の限界と期待される新金融システム」

2012年03月29日

既存金融機関の限界と期待される新金融システム

柴橋 英二(東北共益投資基金・アドバイザー、大東京信用組合・元常務理事)
 
地域の金融機関は、地域と運命を共にする宿命にあり、先のバブル崩壊による不良債権処理で体力を弱め、景気循環的な不況には、十分対応できても、今日の未曾有の国難時代には、果たすべき金融機能に限界を感じる。
その要因のひとつに、自己資本比率規制(金融機関の自身の資本の水準により、貸出金額に制約を設けるもの)がある。金融機関にとって重要な指標であることに異論はないが、自己資本比率絶対主義は、経営者にとって最優先の大きな課題となり、周知の批判、「銀行は雨のとき傘を奪う」に代表される貸し渋り批判の根底にこの規制があることは否めない。
長期不況と大震災というこの国難期には、予測不能なリスクの急増により企業の既存資産の劣化が進み、金融機関サイトも自己資本比率を低下させるため、経営が縮小均衡になりがちなのである。
行政も色々と手立てを加え、各金融業態において、その機能発揮を促しているが、その仕組みがうまく機能するには時間を要しよう。
オール日本で「不況期に傘を差し出せる仕組み」を考える時期にある。
地域の復興・再生支援は、創業・起業融資と同等あるいはその何倍ものリスクを内在するといってよく、金融機関側からすれば、「体力に応じた支援」という限度があり、経営責任を賭けなければならず、自ずと体力とのせめぎ合いとなる。この躊躇が既存金融機関の限界を招来する。
企業のバランスシートの痛みは、債務超過に陥り易くなり、借入ではなく資本の注入を必要としている。すなわち、間接金融より直接金融が必要となる。
この国難の時期こそ既存金融機関の限界を穴埋めする金融メカニズムが不可欠で、行き届かない血液の流れを確保する新しい金融システムの創成が期待される所以である。
故に資本性の高い資金の出し手、言い換えれば、自己責任のとれる出し手を募る必然性があり、民間による市民主体の資金提供や義捐金・寄付をベースにした投資機関が出世払い(再生払い)となる長期安定的な資本性の高い資金を提供する新たな金融システムの創成が要請されている。

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