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レポート

釜石ヒカリフーズプロジェクト

創業への思い-釜石ヒカリフーズ(株)・代表取締役 佐藤正一さん

2012年08月20日

震災から1年4カ月が経過してようやくこの7月から釜石市唐丹(とうに)の地で、現実に被災者の方々が働いている姿を目の当たりにすると、水産加工業を意欲と希望をもって創業してよかったと心から感じております。

3月11日震災当日の事は、思い出してみても、一言では、言い尽くす事など出来ませんが、津波で海面が隆起しすべての物をまたたく間に飲み込み、そして破壊して行く様子がまるで夢か映画を見ているかのような感覚だったことを、今でも鮮明に覚えています。
そんな唐丹の海も太陽に照らされじりじりとした暑い夏の日差しを受けながらも、さざ波の音を聞くと木陰でうたた寝をしてしまいそうなほど静かです。

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震災で、私は、幸いなことに家族も家も無事でしたが、周りでは、家族を失われた方、家を流された方、職を失った方であふれていました。
そのように全てを失われた方々をよそに自分だけ、岩手の中で盛岡に戻ることができるということで、被災地を離れ生活を成り立たせても良いのか? という事を自問自答しておりました。
そうしておりました所、地元の漁協の方、水産加工会社で働いていた方、さまざまな方面の方々から、是非、水産加工会社を立ち上げ働く場所を作って下さいと言われ続けました。
とは言われても、まったく資金面においても、その他の何一つとっても新規事業に変わりはなく、どちらをあてにしていいやらまったく白紙の状態でした。

考えて見ますと震災後インフラの整備や生活する補助金の交付は、確かに生活して行く上で有用ですが、被災地域で自信と尊厳を取り戻し安心して暮らし続けていくためには、絶対に安定した収入を得る働く場所が、必要であるという思いに至りました。
そのような思いの中、ゼロからではなくマイナスからのスタートでしたが、昨年8月に釜石ヒカリフーズ(株)を新規水産加工業として稼働すべく設立致しました。
残念ながら中小企業庁(グループ補助金)や水産庁の補助金等は、4次の補正予算でも水産業の復興と被災者の方々の雇用の受け入れを目的にしていても、新規事業という事で補助金の対象企業には該当致しませんでした。しかしながら、各金融機関はじめ各方面からのご理解を得る事が出来、工場建設資金とある程度の運転資金を手当する事が出来、また当社設立の趣旨にご賛同頂いた建設会社のご協力により、この資材調達難の時期としては早く4月に着工し7月下旬に竣工致す事が出来ました。

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このような状況で、東北共益投資基金にご支援を決定して頂き、地域資源活用成長事業支援として資本金を当社にお入れ頂きました事は、私どもの創業の思いであります、
① 職場環境を整えることにより、被災者の方々や若者の雇用の受け皿になる
② 地域漁業者の収入の増加を図り、互いに発展していける良好な関係を構築する
③ 水産資源確保のため、生産者(地域漁業者)の後継者の育成をする
という事を成し遂げるためにも、金融機関をはじめお取引企業各位等の信用を格段に増すことと確信致しており、大変ありがたく感謝致しております。

復興は、まだ始まったばかりです。これから長い年月をかけ歩み続けなければなりません。
さらなる皆様の温かいお力添えを頂きながら、少しでも被災者の方々の心身が回復するとともに、微力ながら地域の活性化を図り、より早く全国の皆様にお返しをしなくてはならないという思いでいっぱいです。

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最後にここまで稼働に至るまで、お世話になりました各方面の皆様にこの場をお借りして、感謝の意をお伝え致したいと思います。
本当にありがとうございました。またこれからもどうぞよろしくお願い致します。

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