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レポート

森の漁り火工房プロジェクト

西舞根を拠点に"海・里・山"の恵みを生かして復興をしていこう

2012年06月14日

☆前回のレポート「自然は裏切らない~"海・里・山"の恵みを生かした復興のスタート~」はこちらよりご覧ください。

松田憲さん( ピースネイチャーラボ (以下、PNL) ・代表理事)と畠山信さん(NPO法人 森は海の恋人・副理事長)の強い思いで動き出した、新たな復興支援の姿。自然の恵みを生かしつつ、1次産品の高付加価値化を通した地元雇用の拡大を生む産業づくりは、その形を整え始めています。

まずは、地元の海産物と山間伐材を使った「燻製」です。海の恵みを、山の資源で付加価値をつける。自然の恩恵を最大限に利用した1次産品の第6次産業化の試みは、多くの課題に直面しながらも、着実に前進しています。

4月から現在に至るまで、素材を変え、手法を変え、多くの試作品を製作し、首都圏の企業などへの商談に持ち込んでは、改良を重ねる作業を繰り返しています。その中で改めて認識したこと、それは、燻製の奥深さです。燻製に使う間伐材のチップの種類、温度、燻す時間を少し変えるだけでも、完成品には大きな味の違いが出てきます。そこに素材の下ごしらえの方法も加えると、無数のバリエーションが出来上がります。「何が一番おいしいのか」。こうした疑問にぶつかっては、域内外の専門家を訪ね、謙虚な姿勢で、アドバイスを請う。産地の魅力、生産者の想い、素材の良さを最大限に引き出すべく、PNLの燻製商品の開発は続いています。

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燻製以外にも、地元の基幹産業たる水産業と里山での人々の営みが融合できないか。そのヒントは、6月初頭に岩手県一関市室根町矢越山の「ひこばえの森」で開催された「植樹祭」にありました。

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植樹祭とは、畠山重篤さん(NPO法人 森は海の恋人・理事長)が長年の研究によって導き出した、「森の健全化が海の生き物を育てる」という考えに基づき、岩手県一関市室根山で開始された植林活動で、24回目を迎える今年は、1,500人にも上る人々が、下流域(沿岸部)や上流域(里山)、その他県外からも参加しました。森を介して、下流域と上流域の住民が環境保全への理解を深め、村と山村が連携する新たな地域共同体を創出し、「森と海は一体」という相互理解を深めるきっかけとなった活動です。

その植樹祭で、PNLの松田憲さんはまた一人、素晴らしい活動をされている地元の方と出会います。開催された矢越山のふもとで23年前から合鴨農法を用いた完全無農薬有機米を作っている小野寺寛さんです。アトピーを持つ県外の人が、小野寺さんを頼って完全無農薬米の生産を依頼したのが合鴨農法を始めたきっかけです。

「私が自信を持って作るコメを通して、日本中に喜びを伝えたい」

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気仙沼の海の幸と室根の里山の営みが一つになる“何か”。そして、「牡蠣おこわ」というアイディアを着想しました。牡蠣の煮汁でもち米・有機米を炊き、そこに、大島の特産物である柚子をアクセントに使えないか。そうすることで、気仙沼、室根、気仙沼大島という3地域の魅力がひとつに詰まった自然のギフトを形にできる。小野寺さんもこのアイディアに大いに賛成し、早速、360kgの有機米を売ってくれることを快諾してくれました。現在は、燻製と並行して、牡蠣おこわの試作にも取り組み始めています。

地元の漁協組合や漁師、里山のコメ生産者など、PNLの活動に賛同し、積極的に協力してくれる人々。こうした活動を通じて、PNLと地元生産者との連携は、益々広がりを見せています。

 

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